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【外務省:SHAPE the CHANGE: Youth-led Advocacy Towards the SDGs(SDGsの達成に向けた若者主導の政策提言)の吉田地球規模課題総括課長への手交】

更新日:2022年9月9日

皆さんいかがお過ごしでしょうか。


先日、4月22日の「外務省・ユース間の意見交換会」にて、外務省の吉田地球規模課題総括課長に『SHAPE the CHANGE: Youth-led Advocacy Towards the SDGs(SDGsの達成に向けた若者主導の政策提言)』を手交しました!


【提言手交までの流れ】


 JYPSは、国内および国際的な意思決定の場における若者のより一層の参画の強化と、SDGsに取り組む若者が集う場づくりのため、6月13日にSDGsYouthSummit2021を開催する運びとなりました。また、組織的かつ自主的なアドボカシー活動を実現するために、本サミットの運営メンバーで構成されたアドボカシーチームを結成しました。そして、サミットに先立ち、アドボカシーチームにより若者主導の政策提言を策定しました。提言作成の際は、4つのワーキンググループに分かれ、各分野ごとに議論をしながら執筆作業を行いました。執筆作業はすべてオンラインで行われたため、国内外・学年(または社会人)問わず様々なユースが本提言書の作成に携わりました。



【提言書の手交】


 本イベントには、各々のワーキングループを代表して江野本、矢動丸、和田が参加しました。提言書の手交の際には、アドボカシーチームを代表してJYPSの村井が提出を行いました。


 提言書手交後には吉田課長と意見交換が行われ、代表者より各ワーキングループが執筆を担当した箇所の具体的な説明を行いました。吉田課長からは「ユース世代の考え・取組はSDGs達成のために不可欠であり、提言書はしっかりと受け止め、関係省庁にも共有する旨述べると共に、今後もユース世代との意見交換を継続していきたい」といったコメントをいただき、SDGsフォローアップ・レビューにおける若者の参画を後押しする大きな一歩となりました。




【提言書】




 提言の構成としては、前文と、2章にわたる主文で構成されています。


前文では、SDGs Youth Summit および政策提言活動を企画した背景や第1章・2章を包含する理念やメッセージを述べいています。特に、今年はポストコロナ・ウィズコロナの時代に突入したり、HLPFでは日本がVNRの発表を行う予定であったり、2030アジェンダの期限まで10年を切ったりと、様々な側面において今までを見つめ直す、そして今まで以上に変化やアクションが求められる節目の年であることを強調しています。

 主文では、バックキャスティングという思考法に基づき、私たち若者が思い描く将来の理想像を起点に、現状の社会課題やSDGsの進捗状況から逆算して必要なアクションについて提言しています。


 その中で、第1章ではHLPFのフォーカスゴールを意識した3つの分野(以下参照)におけるSDGsの達成に向けての提言、第2章は政策意思決定やモニタリンッグ体制などガバナンスに対する評価と提言となっています。


---- 主文の骨子 ----

第1章

1)働き方に関する提言

(職場でのジェンダーバランス、就活ハラスメント、正規雇用・非正規雇用の格差等)

2)環境分野に関する提言(生物多様性、気候変動対策等)

3)包摂的な社会に関する提言(ジェンダー問題、包摂的な教育制度、医療アクセス、人権等)


第2章

1)政治分野における女性・性的マイノリティの参画と包含の提言

2)SDGsのフォローアップ・レビューにおける若者の参画に関する提言

3)日本のSDGsモニタリング体制における指標とデータの充足性と細分化に関する提言


提言書はこちらをご覧ください:


【感想】

 2週間という短い期間の中、25名程のユースでワーキングループを編成し、30ページにも及ぶ提言書を作成することには相当な時間と労力を要しました。しかし、執筆作業の行程および外務省との意見交換会で現代の社会課題に対する多種多様な視点に触れることができ、大変実りある経験となりました。また、吉田地球規模課題総括課長に直接提言書を手交する機会があったことで、アドボカシーチームで大きな達成感を分かち合うことができ、より一体感が生まれたように感じました。このご縁を大切にし、JYPSとして今後も組織的かつ持続的なのアドボカシー活動を行い、意思決定の場における若者の参画を促進していきたいと思いました。


(江野本)

 高校生として政策提言作成チームで活動させていただいたことは、大変貴重な経験となりました。さまざまな困難に直面しながらも、チームの方々と連携し、担当分野において知見を深め、一つ一つ着実に提言を作成してまいりました。高校生という立場上、机上の空論となってしまい説得力に欠けてしまうのではないか、自分の文章力が通用するのかなど、様々な不安を感じていました。しかし、社会経験のない私ならではの感覚を基にした、高校生の視点からの提言を作成することに意義があるのではないかと考え、その点を意識した提言を作成しました。沢山の方々からお力添えいただき、提言を無事完成できたこと、大変嬉しく思っております。関わってくださった全ての方々に感謝申し上げます。また、提言手交の際には、ご多忙の中、貴重なお時間を割いていただき、私たち若者の意見に真剣に耳を傾けてくださった皆さまに、心より御礼申し上げます。今後も、この経験を生かし、社会の構成員としてより良い社会を追求していきたいと思います。



(矢動丸)

 私はChange Our Next Decade(COND)という生物多様性保全に取り組むユース団体で代表をしています。これまでにも、自団体の活動で省庁の方への政策提言の機会をいただくことは何度かありましたが、今回は普段の提言活動とは異なる難しさを痛感しました。具体的には、自団体以外の方と意見書を作成し実際に手交することや、SDGsという包摂的な課題に対して限られた時間でのグループ内での意見調整、執筆、とりまとめを行ったことなどです。初めて経験することも多く、このような一連の経験を通して、また一つステップアップすることができたと感じています。提言手交の際には、吉田地球規模課題総括課長をはじめ、担当課のみなさまが、私たち若者の意見を真摯に受け止めてくださり、有意義な意見交換となりました。この場を借りて御礼申し上げます。今後も若者の意見表明ができる機会を大切にし、積極的に参画していきたいと思います。

(和田)

 私は、海外で日本語教師として教室でSDGsを取り入れた経験のみで、政策提言作成などに参加することは初めてで今回の経験から多くのことを学びました。

 包摂的な社会グループのテーマを多数決で絞る際、『誰一人取り残さない』という目標を掲げながら誰かの意見が無くなってしまうことに疑問を持ちました。グループで話し合いを重ねた結果、テーマは絞らず全員の意見を尊重し、あらゆる視点からの意見を提言しました。しかし、絞らなかった分、効力の弱い提言とならないか懸念していました。その点において、吉田地球規模課題総括課長から少数の意見であっても必ず改善に持っていける方法があるとおっしゃり、私達の意見を受け入れて下さりました。このことから以前にも増して、小さな意見であっても耳を傾け、誰一人取り残さない社会作りに貢献していきたいと思いました。このような貴重な機会を与えてくださったことに感謝申し上げます。



提言執筆に関わった若者


 

文責:JYPS事務局政策部 村井


本ブログ・提言書に関するお問い合わせ:japanyouthplatform@gmail.com

Youth Summit2021 Webpage:https://youth-summit.site/



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