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地域におけるJYPSの役割とは?【参議院議員選挙立候補予定者による「公開討論会」@名古屋青年会議所】報告

更新日:2022年9月9日


はじめに

 2022年6月10日、参院選愛知選挙区の立候補予定者による公開討論会が18時半から21時まで名古屋青年会議所にて行われました。これはオンラインにて配信され(https://youtu.be/dncbuKOMMMY

第26回参議院議員選挙 愛知選挙区 公開討論会 )、延べ約6000人が視聴する中、6名の立候補予定者が参加しました。討論では、子育て支援策、地域経済の活性化、「カーボンニュートラル」の実現についての3つの議題について議論され、お互いの質問が展開されました。

JYPSはこれまで、日本の若者を代表して、HLPF、SDGs推進円卓会議をはじめとする国内レベル、国際レベルの政策意思決定会議への参画を行ってきました。日本国内において、若者の投票率が低下していることへの危機感から、2022年度の参議院選挙という国政選挙に、若者代表としてのJYPSが関与をしていくべく、今回のイベントに参加するに至りました。

3つの議題のなかで、JYPSは、若者の都市流失の観点から、地域経済の活性化について質問する機会を得ました。その際に、「地域におけるJYPSの役割」について私が考えたこと3点をお伝えしたいと思います。


① 参議院(国政)選挙における選挙区の特徴とJYPSのミッション

 

 国政選挙である今回の参議院選挙には、主に2つの選挙手法から構成されます。一つ目に選挙区選挙、二つ目に比例代表選挙です。今回のイベントは、愛知選挙区(当時)立候補予定者(以下、立候補者)6名による討論会でした。つまり、当然ながら立候補者とって、今回の討論はは地元の有権者に票を投じてもらうために重要なイベントです。そのような討論において、各討論者の方々が「モノづくり愛知・トヨタの町」のアイデンティティを全面に押し出していた点が印象的でした。


 JYPSのミッションは、若者の意見を集約・調整し、それを政府や国際的な枠組みに対して反映することです。すると、国政選挙の愛知選挙区という特性上、JYPSのミッションと立候補者の間で、焦点を当てたい政策のレベルには違いが生まれます。つまり、”日本”の若者を掲げるJYPSと”愛知”のふさわしい代表者をアピールする立候補者の間には齟齬があるということになります。そのため、JYPS側が、立候補者に受け取ってもらえるような質問を考える必要があります。この背景の中で、日本全国の若者の意見を反映しつつ、愛知に集中している立候補者にどのようにメッセージを投げかけ、質問に答えてもらえるかが非常に重要になりました。


②「若者」の声を代表して立候補者に質問することの難しさ?

 

 私が心掛けたことは、とりわけ2点とありました。それは、第一に将来の政策の意思決定に直接関わる候補者の皆様にJYPSを認知してもらうこと、第二に「若者」にとってメリットがある町おこしを立候補者がどのように国政にて行うのかを問うことでした。実際には、地域活性化という文脈で「地域の活力である、未来ある若者にとって魅力的な地域、移住先、就職先であるために国政で取り組むことはどのようなことか」と質問しました。

 実際に立候補者から得られた回答は、ブラック校則の廃止、人材育成制度の充実、観光業の促進などでした。これらは、得られた回答の中でも比較的具体的な事例であり、私の所感で70%の回答は「ふるさとへの愛」や「幸福度向上」といった抽象的な回答が多かったです。

 今回の質問で明らかになったことは、「若者」というテーマがそもそも分野横断的であり、一つの文脈で語ることが難しいということ、それに伴って、こちらがテーマを誘導するためにも、質問を明確に捉えてもらうためにも、質問が長くなりやすいこと、です。こちらがシンプルで具体的でメッセージ性のある質問を熟考しないと、立候補者が都合よく解釈した回答しか得られません。またさらに、6名の候補者が順番に回答していく流れで、だんだん本筋から反れてしまうという討論の構造的な要因にも配慮すべきでした。


③ 「若者」というテーマは政治でどのような立場にあるか


 満30歳以上に被選挙権がある参議院選挙で、やはり「若者」は最重要視されていないのではないかと思わざるを得ませんでした。青年会議所の方曰く、これまでの公開討論の中で一番討論らしい討論だったようです。しかし、「若者」も代表するべき立候補者にとって、「若者」という議題はまだまだ優先順位が低い、もしくは取り上げにくいものであったのだと思います。討論が終わってから、立候補者の方の中には、「若者の意見が政治の場に届いているかどうか」を質問したところ、「届いている」とおっしゃっていただきました。ただし、「実際にそれが政策として実行されるかどうかは別の話である」とおっしゃっていました。討論の中で候補者の方が若者も政治家が未来を見据えた仕事をしているか「しっかり見ていて」ほしいとのメッセージがありました。このメッセージにあるように私たち若者も責任をもって政治への関心を高めていく必要があると改めて感じました。

 言うまでもなく、政治は経済界と深く関連しています。だからこそ、経済を回している「大人」の皆様にどれだけ、「若者」というテーマが重要であるかをわかっていただく必要があります。それをわかってもらうためには、ほかの誰でもなく、「若者」は社会課題の当事者として位置付けられるべきべきです。JYPSはそのために、多くの「若者」の声に耳を傾け続け、このような機会で今後もそれらの声を代表することに努めていきたいと思います。


まとめ


 これまで、JYPSは多くの場に参画し、若者の声を届けてまいりました。しかし、まだまだ、地域という文脈で、若者の声を代表できるかどうかという点にはたくさんの課題があることを発見しました。

 名古屋青年会議所の皆さんと今回のイベントを作り上げる中で、JYPSの活動に関心を持ってくださっている方が多いことに驚きました。色々なお声がけもいただき、名古屋におけるJYPSの活動の重要性を非常に感じることとなりました。

 今現在、JYPS事務局員の居住地域は都市に集中しています。本イベントはSDGs、「誰一人取り残されない世界を」実現するために、JYPSの活動の改善点を多く見つけることができた、とても良い機会でした。改めて、名古屋青年会議所の皆さん、お招きいただきありがとうございました。

 
お問い合わせ先

持続可能な社会に向けたジャパンユースプラットフォーム






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