国連が出した「あなたが持続可能な開発目標について知らない10のこと」10 Things You Didn’t Know About the Sustainable Development Goals (元記事 http://united-nations.tumblr.com/post/128637380946/10-things-you-didnt-know-about-the-sustainable )を日本語にするとともに、少し解説を加えてご紹介します!
その前に大事な大事な注意
- この目標の正式名称は「社会を変革する、持続可能な開発のたえの2030アジェンダ」です。つまり、社会の変革の仕方が書いてあるのであって、単なる途上国支援とはわけが違います。
1. 持続可能な開発目標は世界が次の15年間で究極的にやらなければいけないToDoリスト
地球を2030年までにより良いするために設定された持続可能な開発目標は17つのゴールからできています。この中には貧困を終わらし、不平等を無くし、環境問題に取り組むためのものです。
--> 不平等は日本とアフリカのどっかという国同士だけではありません。国の中の不平等=格差社会も取り組むべきこととして挙げられています。
2. 持続可能な開発目標は人々の目標
持続可能な開発目標は閉ざされたドアの向こうで秘密裏に指導者が集まって作られたものではありません。193のすべての国連加盟国をはじめ、NGOやあなたのような一般の人々が一緒に作り上げたものです。
--> この目標の策定過程では、メジャーグループと呼ばれる社会の構成員を代表するステイクホルダーが政府以外をまとめる役割として活躍し、深くかかわりました。9つ(女性、労働者、子どもと若者、ビジネス、地方政府、科学技術、先住民、NGO、農民)
@UN UN Major Group for Children and Youth (http://childrenyouth.org)は9つあるステイクホルダーグループの一つとして、子どもと若者の公式のスペースとして、機会に応じて発言することなどを通じて積極的な政策提言を行ってきました。そんなグローバルな議論に参加したい方はいますぐFBとホームページをチェック。
3. 持続可能な開発目標は、グローバル
持続可能な開発目標は地球上すべての国のための課題に取り組みます。あなたがナイロビにいようがニューヨークにいようが、ベルリンでもバンガロールだとしても、これらのゴールはあなたのためにあります。
--> つまり日本のあなたのためでもあります。例えば"decent work for all" (すべての人のための働きがいのある人間らしい仕事)は日本のいわゆるブラック企業も大きな問題ってことですよね!ほかにも再生可能エネルギーの普及も大事なテーマの一つです。
4. 持続可能な開発目標はハンズオン - 実践的です。
持続可能な開発目標は、単なる未来への希望ではありません。そこには、どうやって世界を変えるのか、どうやってそのためのお金を賄うのか、どうやって誰もが参加している状況を作るのか、ということが具体的に描かれています。
--> でもまだまだあいまい。これからこの目標をどうやって測定するのかという指標に関する議論が続きます。そしてその実施の仕組みはまだ不透明。普段疎外されているような人たち、障がい者や若者、LGBTQI/SOGI, 女性が加わることが必要不可欠です。同時にそれをより若者が求める形にするという政策提言が日本では必要です。Japan Youth Platform for Post 2015 ではそのような政策提言やアドボカシーに興味のある若者を求めています。
5. 持続可能な開発目標は「誰一人取り残さない」
17つの目標ははっきりいって多いけれども、すっきりとした数、例えば10、みたいな目標では単純に不十分な理由があります。持続可能な開発目標は老若男女のため、小さい町から大きな都市、田舎らから忙しい都会に住む人だれもが「だれ一人取り残されない」ための目標です。
--> この目標は貧しい人が取り残されないばかりでなく、スーパーお金持ちも達成するのに向けて参加しなければならない人たちです。彼らがこの目標達成のために何をするのか、どういう負担をするのかは格差是正のためも考えなければならない議論です。
6. 持続可能な開発目標は貧困を終わらせます。
実は、世界が貧困を終わらせる目標の設定をしたのは初めてではありません。ミレニアム開発目標はその合意した2000年から今日にいたるまで、世界の貧困を半分にすることに貢献をしました。これは立派な達成です- でも十分じゃない!持続可能な開発目標はあらゆる形の貧困をすべての場所から2030年までに終わらせることを掲げています。それだけでなく、包括的な経済成長を将来世代のための環境保護をも目標としています。
--> 貧困の削減と持続可能性の達成 = 経済的、社会的、環境的開発が必要不可欠です。経済最優先では世界の人が暮らしやすい、いやそもそも暮らすことができる社会ってのはできないのだ!ということがミレニアム開発目標から世界が学んだことです。
7. 持続可能な開発目標は「一つはみんなのために。みんなは一つのために。」
どれ一つとしてほかの目標よりも重要な目標はなく、互いが互いに補完しあいます。例えば、電気を誰もが使えるようになれば、子どもがよる勉強できます。この電気は太陽光発電によって作られたものかもしれません、そうすれば気候変動問題にも取り組めます。この太陽光発電産業が発展途上国の経済成長を助けることになるかもしれません。
--> もし世界中が日本人のようにお肉を食べたら世界は持ちません。私たちは地球が4.5個必要なぐらいの生活をしています。食糧危機を乗り越えると同時に、私たちの消費と生産のスタイルを見直すときです。目標8の経済成長のために、環境が犠牲になれば目標13は達成できないのです。このように、どれか一つを達成すればいいものではなく、言い換えれば17個で1つの持続可能な開発という目標なんです。
8. 持続可能な開発目標は「普段通りのやり方」を変える
これまでの長すぎる年月の間、経済成長とはいつも利益のことだけでした。 持続可能な開発目標はそのような世界経済を、労働者の権利を侵害しない、環境に破壊しないような経済へと変革しようとしています。
--> 政府も、市民の意見を聞くだけじゃなく、一緒に意思決定を進めていくような、これまでとは違う政治・意思決定が求められます。市民社会もこれまで以上に、文句を言うだけから建設的な提案と対話をしていくことが求められます。とにかく僕たちみんないったん自分のやり方を見つめなおす必要があるということです。
9. 持続可能な開発目標は気候変動に取り組みます。
気候変動は私たちの時代において最も喫緊の課題の一つで、すべての大陸のすべての国に影響を及ぼします。だからこそ、持続可能な開発目標は、政府も、産業も、あなたも含めて一緒にこの問題に取り組もうとしているのです。
--> みんながちょっと忘れかけていることは、これは貧困の削減だけではないこと。統計や研究は、環境が経済や社会に大きな影響をすでに与えていること、環境への負担が自分たちの暮らしやすい社会の達成の妨げになっていることを示しています。環境問題に取り組むことはコストではありません。むしろベネフィットを生むのです。
10. 持続可能な開発目標はあなたを必要としている。
すべていいことのように思えます。でもどうやって達成するのだろう?もちろん世界は独りでに変化しません。そしてこれは政府の行動次第でもなく、私たちみんな次第です。そしてその中にあなたも含まれています。大きな変化はいつも小さな良いことから始まります、例えば使い終わったら電源のコンセントを抜くなんてことから。それはそれ以上の変化を生みます。
--> あなたが肉の量を減らすだけで、児童労働に関与する企業の商品を買わないだけで、化石燃料に投資をする銀行に預金を預けないことが、社会を一歩前進させます。市民による活躍こそが必要です。同時に、若者がもっと政策に関与できるよう、この目標はいろんな狙いを定めています。社会を本当に意味で変えられるか、それはみなさん次第だというわけです。
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